解決事例:多数小口の診療報酬債権をほぼ回収に成功

1.     ご相談内容

 

ご依頼主様は個人で歯医者を営んでおられました。

無事に治療を終えてもお客様の中には診療費用を払わず逃げたり、治療に不満があると主張して診療費用を払わない人もいます。

診察の傍らご依頼主様はご自身で診療報酬債権の回収を行っていましたが、なかなか債権回収が捗りませんでした。

 

患者様を相手に裁判をするのはちょっと…

 

他方で、ご依頼主様は困っている人を助けたいという想いで歯医者になりました。

診療費を払わないとしても、弁護士に債権回収を依頼して患者様を相手に裁判をすることには強い抵抗をお持ちでした。

 

2.     債権回収の無料相談

 

債権回収の無料相談を利用して弁護士に相談したところ、弁護士に依頼=裁判ではないことが分かりました。

患者様を相手に裁判をしてまで診療報酬債権を回収することに抵抗があったご依頼主様に対し、法的措置を取らなくても弁護士が債権回収を行えば実効性があることをご説明しました。

 

交渉による円満な債権回収

裁判をしなくても弁護士が内容証明郵便や電話によって円満に債権回収を行える事案もあります。紳士的・丁寧な文案で債権回収の請求を行っても、弁護士名義で請求がくれば任意に支払う方も多く債権回収の実効性があります。

 

3.     弁護士による債権回収

 

3.-(1)  解決までの流れ

 

本件は多数小口の診療報酬債権の回収を弁護士に依頼された事案でした。

多数の債権回収を行うときには、まず相手方の情報、債権金額、債権が生じた日などを一覧にまとめた上で、請求債権の根拠資料を確認して債権金額等が正しいかを確認します。

 

多数小口の債権回収を行うポイントは事前準備です。

きちんと事前準備をして回収する債権の情報がご依頼主様と弁護士の間で共有できれば、あとは画一的に債権回収を行うことができます。

 

3.-(2)  解決結果:診療報酬債権のうち約80%の債権回収に成功

本件では診療報酬債権の一覧に基づいて弁護士が内容証明郵便を送付し、さらに電話によって債権回収を行いました。

ご依頼主様による債権回収の連絡は無視したお客様でも、弁護士から内容証明郵便が届くと慌てて支払う方も少なくありません。

本件でも、弁護士が内容証明郵便・電話によって穏便に債権回収を行いましたが、それでも診療報酬債権の約80%の債権回収に成功できました。

 

弁護士が請求をしたら嘘のようにスムーズに債権回収が進みました byご依頼主様の感想

 

4.     弁護士のコメント

 

ご依頼主様は、ことを荒立てることない債権回収をご希望されていました。

診療報酬債権は、困っている患者様相手であることや多数小口の債権であることから、強硬な法的措置を取るのではなく穏便・円満な債権回収が望ましいと言えます。

 

債権回収に悩まれる方は、弁護士の債権回収=裁判と考えて躊躇される方もいますが、交渉でも弁護士名義の内容証明郵便・弁護士からの電話は債権回収の十分な実効性があります。

当事者間の交渉で反応がなくても、弁護士の債権回収でスムーズに進むことも多いです。

 

<診療報酬債権のポイント>

多数かつ小口の債権回収であるため効率的な事務処理が必要

円満・穏便に債権回収を行い、任意の支払いが望ましい

連絡を無視する相手でも、弁護士が請求すれば債権回収が可能